タイヤサイズについて

みなさんはご自分が使っておられるタイヤのサイズをご存知ですか?
この質問をすると、「分からない」とおっしゃる方と、「○○インチ」という回答をされるが多いかと思います。 しかし、「○○インチ」と呼ばれているタイヤのサイズは、タイヤのどの部分のサイズが「○○インチ」なのでしょうか?

実は一般的に呼ばてれいる「○○インチ」という呼び方は、ただの呼称であり、正式なサイズの呼称ではありません。
特に25インチと呼ばれているサイズは正確には26インチであり、本当の25インチタイヤというものは見たことがありません。
27インチを除くと全て2インチ刻みでタイヤサイズが作られています。

車いす用タイヤはご存知のように自転車用タイヤと同じ規格が使われていますが、自転車用タイヤの規格は非常に多種多様で統一性がありません。 実際に「ETRTO」「インチ」「フレンチ」の3種類の規格が車いす用タイヤでは使われています。

呼称 ETRTO インチ フレンチ
16インチ 47-305 16×1.75 -
37-349 16×1・3/8 -
18インチ - 18×1・3/8 -
20インチ 37-406 20×1・3/8 -
22インチ 25-489 22×1 -
37-501 22×1・3/8
24インチ 25-520 24×1 -
25-540 24×1・1/8
32-540 24×1・3/8
37-540
25インチ 20-559 - -
23-559
25-559 26×1
26インチ 20-590 - -
25-590 26 x 1・1/8
26 x 1・3/8 - 1・1/4
27インチ
※ultima marathon
27 x 18mm
28インチ 23-622 28 x 7/8 700 x 23C
※インチ規格のサイズの中黒点は読みやすくしたもので、実際のサイズには印字されていません。
※完全な互換表ではなく、一部を抜粋しております。
※車いす用のタイヤの規格に無いサイズも記載しております。

ぱっと見た感じ、「インチがあるじゃん。騙そうとしているのか?」と思われるかもしれませんが、ご使用中のタイヤは本当に「インチ」で表記されているのでしょうか? そこを解説していきます。

まず「ETRTO」規格。 数多く出回ったタイヤサイズの規格を統一するために作られた基準規格です(Wikipediaより参照)。
車いす用タイヤも、この規格で表記されていることが多いため、基本的にこの表記を覚えなくてはなりません。

この規格はmm(ミリメートル)でサイズを表記してあり、「25-540」などと表記されます。
前半部の「25(mm)」がタイヤの幅、 後半部の「540(mm)」がタイヤのビートの直径、つまり、ホイールと接触する部分の直径を示します。

次に「インチ」規格。 読まずとも分かるかと思いますが、mm(ミリメートル)ではなく、インチでサイズを表記されており、「24×1・1/8(いっか、はちぶんのいち)」などと表記されます。
「ETRTO」とは異なり、前半部の「24(インチ)」がタイヤのビートの直径、 後半部の「1・1/8(インチ)」はタイヤの幅を示します。
(特に病院や各種施設に置いてある)車いすのグレーのタイヤはこの規格が使われていることが多いです。
この規格ならば、「私のタイヤは24インチ」と呼ぶことができます。

上記の対応表をご覧いただくと分かるのですが、一つのETRTO規格のサイズに2つのインチ規格のサイズがあります。
(他にも対応するサイズが多くありますが、車いすで多く見られるサイズのみを掲載しております。)

「フレンチ」は陸上を行う一部の人しか見たことがないかもしれません。
基本的にミリメートルで表記され「700」はタイヤの周長、「23C」はタイヤの幅となります。
この規格について細かく説明するとややこしくなるので詳しく知りたい方はwikiで調べて下さい。

最後に同じサイズで複数の適合タイヤがある場合は両方が適合するわけではありません。
また、「似たようなサイズだから大丈夫」という安易で楽天的な発想はおやめください。
装着しようと思えば装着させることが可能ですが、利用中に外れる、交換時にタイヤが外れないなどといったトラブルも考えられます。
もし、違ったサイズを試したいということでしたら、全て自己責任で行ってくださいね♪